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『商工ジャーナル 2013年2月号』 に掲載 <開発をアシストする百人超のプロ集団をたった一人の企業から育成「人材を人財に」

2013.01.28

毎年社員を採用、人材を育て続ける
女性でも男性でもその人の本来的能力を引き出す
株式会社プロアシストは十九年前、その名の通りプロの知識と経験、技術で大手企業や大学研究室のR&Dを支援することを目指し、生駒京子社長がマンションの自宅で一人起業した会社である。そこから現在に至るまで、一期を除きすべて黒字を計上。社員百三十人を抱える。時代の求める企業であったと同時に、生駒社長の着眼と経営力も高く評価すべきであろう。
順調に仕事は滑り出した。当然そこで問題になるのは人材の確保である。開発アシストという業務では内容が秘密保持を含めて信用が重要ということもあって、生駒社長は正社員にこだわった。
採用に当たっては、年齢や性別、これまでの実績などは基本的に不問。新卒でも必ずしも理系かどうかは問わない。重視するのは「この会社の考え方、(経営者である)私の生き方を理解するとともに、他の社員やクライアントと協調して仕事ができるかどうか」だった。
現在、百三十人を超えた社員の男女比は二対一である。「採用に当たって男女は問わないが、開発をアシストするという職掌もあってか、応募してくるのは圧倒的に男性が多い」と言う。しかし生駒社長は少なくとも現在の男女比を維持したいと考えている。「私は女性も男性もあくまでも一人の人間として見ている。だから『女性を戦力化する』という視点ではなく、その人の持っている本来的能力を発揮してもらうと考えるだけです」結果、現在、四つある本部のうち三つまでもが、トップは女性である。
男女が同一線上で積極的に仕事に取り組み、業績を向上させ、しかも全社が和気藹々として雰囲気。プロアシストはその意味で、独自のダイバーシティマネジメントを展開しているベンチャー企業といってよい。
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